佐賀×○（さがばってん、まる）

NHKのドキュメント７２時間「福岡・久留米　とんこつラーメン物語」の録画をやっと今日見た。

想像以上にいい番組だった。なんだか途中で、両眼にジンワリと体液が浸潤してきたよw


このお店を訪れる客の一人一人にドラマがあり、良質な短編集を読んだような感覚に陥った。

中学生のころから４０年も通い続けるオヤジさん。
彼は地元企業でタイヤ製造に従事していて、定年退職の日を数か月後に迎える。「ここに初めて来たときは、ラーメンはこんなにおいしいものかと驚いたよ」と昨日のことのように語る。

数年前に亡くなった家族と以前は三人で通っていたと語る母娘。
彼女たちは思い出を反芻しながらラーメンを啜っていた。「お父さんが隣に座っているみたい」と母親はつぶやく。

子供を抱えてラーメンを食べる若い夫婦。
四歳の子供は脳性まひという障害を持っているため、咀嚼することが出来ず腹部に通したチューブから栄養を摂取しているという。「せめてスープだけでも、この子に飲ませてあげたい」という母親の言葉は凛としていた。


お店の味の特徴や仕込のこだわりについての言及は、ごく僅かだったが、このお店に足繁く通う客たちの言葉が、このお店の本質を的確に伝えていた。

こんな番組を佐賀ラーメンのお店で見てみたいものだ。サガテレビがやってくれんかなぁ。うーん、多分無理か・・・。

なら、自分で作るしか道はないw