2013年06月25日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀の持ち帰りラーメン
25日の夜。
持ち帰りラーメン・300円。
「いちげん。縦の比較」のスピンオフなのである。
最近は、なんだか袋のインスタント麺がはやりなのだが、一通り食べた感想では麺の食感は驚くほどよいのだが、麺の旨味は感じられないものが多かった。
そんなわけで、「いちげん。」の持ち帰りと比べてどうなんだろうと思った次第である。

スープは冷凍でパックされており、麺は冷蔵用のパックである。
価格は件の袋めんの3倍程度であり、保管の手数もかかるこの商品に、勝ち目があるのかどうか興味深々である。

スープを湯煎し、「熊のような動物を目撃した男」からいただいた「究極のラーメン鉢」にそそぐ。
なんか自宅で作ると豚臭いw
ラーメン店では香しく感じる匂いが場所でこれほどに変化するとは面白い。

スープはお店で食べるよりラードを強く感じる。
豚骨出汁と元ダレとラードを提供時に合わせるお店でのラーメンと比べると、全てを合わせた状態で冷凍することの弱点なのかもしれない。
それでも、純豚骨ラーメンの滋味で奥深い旨さは堪能できる。
別茹でした麺は、案外とお店での場合とくらべて、食感と味わいにそれ程の劣化は感じられない。
家庭用のガスでは火力のひ弱さがそのまま弱点になるのかと思っていたが、十分に許容範囲である。
つーか、やはり生麺は旨い。いくら頑張っても袋のヤツは所詮、乾麺なのである。

期間限定との店内表示があるが、しばらくは300円で販売するとのこと。
これで300円なら、やはりどんなにヒットした商品であろうが袋麺を食べようとするモチベーションは持ちようがない。
いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。
2013年06月25日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀
24日のお昼。
Aセットのおにぎり・850円と煮玉子・100円。
「いちげん。縦の比較」のオーラス七日目である。
「いちげん。」という屋号は「一休軒」の「いち」と、使っている豚骨の部位が「げんこつ」のみだということから「げん」をとって付けられたものらしい。
初めての客を「一見(いちげん)さん」というのだが、このお店のラーメンの味わいは日々移り変わり、まるで「一見(いちげん)さん」に出くわすかのようだった。
初日と六日目が、かろうじて同じタイプと分類できるものの、あとは結構違った味わいの表情を持っていた。
日々、異なった味わいとの楽しい一期一会的な出会いがあり、ルーチンなファーストフード的な味わいは微塵も姿を現さない。

さぁ、オーラスの一杯はどう私を攻めてくるかなと、ワクワクしながら食べ始めた。
おっ、これはまたぞろ初めてのタイプ。
しいて言えば、四日目の劇馬タイプと五日目のフレッシュタイプの中間ぐらいにカテゴライズできるものだと思う。

食べてブログにテキストとしてアップする立場からすれば、せめて3タイプぐらいに収束してくれた方が、「いちげん。」のラーメンってこんなラーメンだよ、てなていで書きやすいのだが、そんなこちらの思惑をあざ笑うかのように変異してしまうラーメンである。
どんな条件でも変わらぬ味を提供するのがプロの料理人だなんて言葉をよく聞くが、継ぎ足しの出汁の純豚骨ラーメンに限っては、そのセオリーには当てはまらない。

普通の型で作られる作り置きの冷めたおにぎりは、熱々スープの滋味濃厚ラーメンとすこぶる相性が良い。
そう、まるで赤い糸ががんじがらめに絡まって、お互いを心地よく束縛しあう男女のように・・・。

小ぶりで薄皮の餃子の食感はすこぶるいい。油がまわることなく焼き目も程よい。
以前は食通という会社の餃子を使っていた。その餃子の美味さは格別だったが、現在使われているこの餃子も遜色はない。

佐賀ラーメンの卵といえば「生」が定番なのだが、このお店には煮玉子もある。
食券機のキャパが溢れていて、現金支払いのメニューなのだが、しっかりと味のしみ込んだ逸品であるので、一度は試してほしいメニューである。

以前、友人数人とこのお店を訪れたことがあった。
行儀が悪く周りからは見えるのだが、同時に提供されたラーメンのスープを飲み比べをしたことがあった。
なんと、全く同じコンディションで作られたものでも、一杯一杯の味の表情は相違していた。
出汁の入った刃釜の、どの位置から出汁を掬ったのかとか、元ダレ・ラード・化学調味料・麺に付着した水分の微小な量差とかで、完全に同じ一杯は存在しないのだ。
それはまるで、一卵性双生児が育つ環境の違いで異なったアイデンティティーを獲得する様を見ているかのようである。

今回の丼の底の骨髄は平均的な量である。
やはり、骨髄の量からその一杯の価値を見出すアルゴリズムは存在しないようである・・・。
こんな縦の比較をして、「俺はアホかなと思う」レベルではあるのだが、騙されたと思って二連荘でもいいから多くの人に実行してほしいと思う。
味の変化を厳密に楽しむため、可能であれば食べる条件を少しでも同一にした方が良いので、開店直後での連食をお勧めする。
もちろん、その連食のお店は、「いちげん。」にこだわらず、あなたの好きなお店でいいのです。
変態的なラーメンマニアへの扉を、是非ともノックしていただきたいww

てなことで、縦の比較は終了したのであるが、ぢつは「スピンオフ作品」が存在するのだ。
そいつを次のエントリーで・・・・。
「さぁ~て最後まで、サービス、サービスぅ!」
いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。
2013年06月23日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀
23日のお昼。
ラーメン・560円と華のり(生)・100円。
「いちげん。縦の比較」の大詰めの六日目は、デフォラーメンに華のり(生)のトッピングである。
華のり(生)とは、一番摘みの海苔を板状に成型せずに、そのまま乾燥させたもので、通常的に口にできるのは、このお店のみである。

別皿で提供される華のり(生)は、視界の外にうっちゃってラーメンを味わってみる。
うーん、今日はなんだか不満だな・・・・。
これは初日と同ベクトル。中の下といったレベルだろうか。
前回と前々回が、非常に満足いく一杯だったので、「I can't get no satisfaction,」である。

まぁでも、かなりハイレベルな位置でのジャッジなので、この味単体で評価するとなると、捨てがたい味わいであることは間違いない。
佐賀ラーメンbotに、
「豚骨ラーメンは、どんな名店であろうが、日々その表情を変える。場合によっては同一日の時間帯によっても。絶対に予知できない、辿り着くまで見ることの許されないサンクチュアリが、佐賀ラーメンにはあるのだ。ファーストフ ードのように、毎回均一な味を提供されるのは、ある意味退屈である。」
なんてのを登録しているのだが、ここまで連食してくると、改めて自分の書いたテキストの正当性を追認してしまうw

てなことで、今日のスープのレベルにブーたれていても仕方がないので、最強アイテムを投入することとする。
ファイナルファンタジーシリーズの「リボン」みたいな、最強アイテムなんだよね、華のり(生)は。

こんなレベルの海苔を100円で堪能できるというのは、地元の特権以外の何物でもない。
考えてみれば海苔というのは不思議な食べ物である。
そのネガティブな漆黒のルックスに相反する、滋味深く健やかな旨味を内包している。

スープの上に華のり(生)を乗っけた様は、決して著しく食欲をそそるという類のものではないのだが、スープとともにレンゲですすると、ツンデレ女子の優しさに似た慈愛を感じてしまう。

今回の丼の底の骨髄の量は平均レベル。
開店とともに一番客として入店したのだが、日曜日ということもあり食べている間に日曜日ということもあり、速攻で満席となってしまった。
早いペースで杯数が出た場合の、中休み前、14時過ぎのスープがどう変化するのか一人時間差攻撃をかけてみようかとも思ったのだが、オーラスの明日に備えて自重したw

いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。
2013年06月23日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀
22日のお昼。
ラーメン・560円と華のり(板)・100円。
その昔、東京にラーメンを食べるために行ったことがある。
某有名店で「当店は具材の海苔にもこだわりを持っています。」なんてコピーを見かけたのだが、有明海の潟地方で育った私には、全く満足できない代物だった・・・。
海苔の本場、有明海のそのシーズンの一番摘みにだけ呼称が許された「華のり」を、元ダレに頼ることなく純粋に豚骨の出汁のクオリティーで勝負する佐賀ラーメンのトッピングにすることは、なんとも正しい判断である。
そんなこんなで、「いちげん。縦の比較」の五日目は華のり(板)とともに食すラーメンなのである。

このお店のデフォのラーメンに添えられている海苔でさえ、他店と比べれば驚くほどの上質さを持っているのだが、トッピングでオーダーする華のりの美味さと言ったら、それこそラーメン店で提供されるレベルをスコンと超越している。
ちなみに、華のりは通常の板状に成型されたものと、海苔網から採取したママの状態で板状に成型されていないものとが提供されている。

別皿で提供される華のりは、あえてハブしてラーメンを食べ始める。
おっ、今日はまたこの五日間で初めて現れるタイプ。
豚骨の旨味は重層的ではないのだが、フレッシュなその味わいはなんとも心踊らさせるもの。
「セーラー服と機関銃」の薬師丸ひろ子のような初々しさが嬉しいのだ。
ちなみに、「セーラー服と機関銃」は原田知世と長澤まさみでリメイクされて、その二人も好きな女優なのではあるが、今回のラーメンをレトリックを使って表現するなら、「カイカン」とつぶやきながら機関銃を乱射する薬師丸ひろ子ような瑞々しさなのである。

華のりはそのルックスからして神々しい。
ツヤツヤと輝いていて、厨ニ病の金爆好きの少女の踵のように美しい。

板のりを四等分されたものが四枚=ママ1枚で100円という価格なのだが、このレベルの海苔を他店で食べられた経験は皆無である。
食券機では、海苔のボタンは一つしかないが、板とママの区分はオーダー時にコールするシステムである。

麺をいくらか食べ進めたところで、四つ切の海苔の二枚をスープに浸し、時間を置かず原型を留めながら少々しんなりした状態で食す。
あっ、この味わいは純豚骨スープにマッチしすぎる。

麺を全て食べ終えた後のスープに、残りの四つ切二枚をスープに投入し、しばし待機する。
箸でぐるぐるぐると海苔をかき回しスープと一体化させる。
見た目にはイケテないのだが、レンゲで掬い飲むそのスープは、なんともいえない自然の恵みやら自然への畏怖の念を抱かせてくれるものなのだ。

瑞々しいスープのタッチにふさわしく、丼の底の骨髄は、ごく僅か。
さぁ、明日の「いちげん。」は、どっちだ。

いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。
2013年06月23日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀
21日のお昼。
チャーシューメン・810円。
「いちげん。縦の比較」の四日目である。
初日と二日目は結構よかった。が、定休日明けの三日目はコケた。
三歩進んで五十歩百歩下がって、てなカンジである。

このお店のチャーシューは「うで肉」が使われている。
「モモ肉」よりいくらか脂身が多いようだが、私の食べた経験値から言えば時間が経過しても酸化しずらく硬化しずらいような気がするが、実際はどうなんでしょうか。
まぁ、やはり食感や旨味については「モモ肉」が勝っているような気もする。
純豚骨ラーメンで元ダレが控えめのラーメンには、あまり弄らないシンプルなチャーシューがよく合う。
そのあたりは、嗜好によるだろうとか、一休軒系のラーメンが身体に滲みこんでいるから刷り込みだろうとか言われると、そうかもねとしか答えられないところだが・・・。

で、今日のスープ。
一口啜った刹那に驚愕した。
「どえりゃあ うまにゃあきゃ」と名古屋弁で声を出しそうになったくらい旨い。
つーか、前日との味の乖離はなんだと、目の前の事実にうろたえた。

継ぎ足しの出汁だから、日によるブレや時間によるブレは承知しているのだが、あまりにな変化具合に夢を見ているような心持ちになってしまったのだよ。
ガの幼虫がアゲハに羽化したような変化だよ、これは。
たおやかだけど力強さもあり、味の旨味が重層的である。
その悦楽的な味わいには、いつまでも口腔内と脳内を支配してしまう。

丼の底の髄は、ここ四日間の平均レベルだろうか。
いやはや、改めて「一期一会」な継ぎ足しの豚骨ラーメンの不思議さと楽しさを堪能させてもらった。
漫画家・イラストレーターの江口寿史氏は、自身の好きなラーメン店である「たんたん亭(東京都杉並区)」を評して、「日によってブレもある。かなりある。でも平均値のとこでブレのまったくない店のどこがいいの?イマイチの時もまあまあの時もあるから、とびっきり旨い時の喜びが際立つじゃん。 」と語っている。
その言葉が、俺妹の黒猫のような歩みでフィードバックしてきた一杯であった。

いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。