佐賀×○（さがばってん、まる）

２５日のお昼。ラーメン・５５０円。

昼食は何を食べようかと、ダラダラと車を走らせていたら北部バイパスまで出てしまった。それなら、「なか原」か「古奈門」かとも思いもしたが、なんか今日はガツンと豚骨を食したい気分。

それならばと、武雄まで足を伸ばし「味納喜知」へ行こうと意思決定。随分と久しぶりである。過去ログを調べてみると、なんと前回は２００６年の３月であった。うーん、イカン行かん遺憾・・・、二年以上も食べていなかったとは、とほほである。



久しぶりなので、先ずはデフォのラーメンをオーダー。余力があれば塩とんこつ・６００円まで触手を伸ばそうかという算段をしてみた。いつの間にか５０円値上げしているが、致し方ないところだろう。



スープの見た目は、博多ラーメンというより久留米っぽい印象を受けた。見た目からだけ感じる粘度は、魁龍あたりを想起させてくれる。

スープをひと啜りしてみる。すると、かなり濃厚な豚骨の旨みが口腔内に広がった。元ダレが出汁より主張して尖がった味になっていない極上スープである。脂も突出していないし、髄のザラつきもない。かといって、乳化がかなりすすんだ後のクリーミー感もない。

いい意味での豚骨の獣臭は、私は大変好きなのだが、このラーメンにそれはない。なんかエレガントなのである。かといって、豚骨以外の「こだわりの隠し味」的物は感じない。とことんピュアな豚骨ラーメンの逸品であった。

細麺もスープとの相性がよい。程よい硬さの麺の感触が楽しい。チャーシューは佐賀ラーメンと比べると激薄タイプなのだが、それも博多なのだろうと納得するくらい、旨みはあるがでしゃばってはいない。



元ダレがきつくて塩辛いだけのラーメンを食いすぎた反動なのか、滋味地味な「佐賀ラーメン」が一番旨いぞと日々思っているのだが、なんか意識改革させられそうな出来のラーメンだった。

ここ数年で一番感動したラーメンかもしれない。なぜにこんな旨いラーメンを知っていながら、長いスパンを取ってしまったのかと深い後悔をしながら食べ進めた。

スープはいくらか残し、塩とんこつを追加オーダーしようかと思っていたのだが、なんとなくその行為は店主に対してアンフェアではないかと思えてきた。よって、この一杯で完結。



最近変えたらしい暖簾は、店主の娘さんの筆によるものとか。うーん、なかなかいい雰囲気あります。



はじめて、「味納喜知」を訪れた時の屋号の表記は「みの吉」だった。ただし、店主が着ていたＴシャツのバックプリントには、既に「味納喜知」の文字があった。

「味を納めて、喜びを知る」

そんな境地へ、店主は上り詰めようとしているのかもしれない。

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博多ラーメン　味納喜知　　店舗データ

■住所
武雄市橘町大字大日6784-3
■電話
0954-22-6303
■営業時間
11:00～20:00(15:00～17:00は中休み)
■店休日
不定休
■駐車場
あり
■UD
入り口前には数センチの段差あり。店内は厨房を囲んでＬ字型にカウンターがあるのみ。カウンター自体は、椅子を引いて車椅子での対応が可能だが、店舗内スペースに余裕がないことと、店主とつれあいさんの二人しかスタッフがいないので、ひっきりなしに客が入るランチタイムはサポートしてくれる人がいないと厳しいかも。店頭に「禁煙」と表示があり好感が持てる。