2008年07月12日
あの暑い夏を、もう一度#23
暑くも短かった、ひとつの夏は終わった。佐賀北高の野球部は、夏の県大会三回戦で敗退した。
去年は、甲子園の最初の試合と最後の試合を経験した長い夏だったのに、今年の夏はあまりにも短すぎた。

しかし、甲子園を目指さない3年生の新たな夏と、違う甲子園を目指す1・2年生の新たな夏は、その刹那から始まっているのだ。

スタジアムを出ると、外部通路で百崎監督が選手たちに言葉をかけていた。

周りで見守っていた関係者たちに、感謝の気持ちのこもった一礼をしたあとに、嗚咽を漏らし泣き続ける選手がいた。
3年生の森田投手の胸にしがみつき涙を流し続けていたのは、さっき終わった試合でエラーをした選手だった。
「大丈夫。自信を持て」
そう話しかけながら森田投手は、その選手の背中をポンポンとたたき続けていていた。
私は、自分の目から熱い何ものかがこみ上げてくるのを感じながら、心底、泣き続ける選手に駈け寄り抱きしめてあげたい衝動に駆られた。
今日の試合を輝ける価値ある敗戦だったと、ほろ苦く思い出すような、次の「暑い夏」を必ず迎えて欲しいものである。
■佐賀北実況一覧
去年は、甲子園の最初の試合と最後の試合を経験した長い夏だったのに、今年の夏はあまりにも短すぎた。

しかし、甲子園を目指さない3年生の新たな夏と、違う甲子園を目指す1・2年生の新たな夏は、その刹那から始まっているのだ。

スタジアムを出ると、外部通路で百崎監督が選手たちに言葉をかけていた。

周りで見守っていた関係者たちに、感謝の気持ちのこもった一礼をしたあとに、嗚咽を漏らし泣き続ける選手がいた。
3年生の森田投手の胸にしがみつき涙を流し続けていたのは、さっき終わった試合でエラーをした選手だった。
「大丈夫。自信を持て」
そう話しかけながら森田投手は、その選手の背中をポンポンとたたき続けていていた。
私は、自分の目から熱い何ものかがこみ上げてくるのを感じながら、心底、泣き続ける選手に駈け寄り抱きしめてあげたい衝動に駆られた。
今日の試合を輝ける価値ある敗戦だったと、ほろ苦く思い出すような、次の「暑い夏」を必ず迎えて欲しいものである。
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Posted by 今仁 at 14:01│Comments(0)
│佐賀北実況
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