2013年11月17日
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀
5日のお昼。
特製ラーメン・810円。
ラーメン作りは辞書編纂と似ている。完璧なエレメントを塊集しただけでは、秀逸な成果品は得られない。全体をプロデュースするセンスと戦略が不可欠なのだ。そして、その完遂のためには、気の遠くなるような長い時間という代価を支払わなければならない。
豚骨ラーメンは、元ダレの種類ではなく、出汁の種類が呼称となっている。味噌や醤油や塩と相容れないその成り立ちが、ヒマヤランの虹彩のように心をくすぐるのだ。

昭和四十グラム、滋味ニ十五グラム、哀愁十五グラム、魔法の白い粉五グラムに思い込み九十七キロで佐賀ラーメンは錬成されている。
どうだいこの佐賀ラーメン!めがっさ美味しいと思わないっかなぁ?どうにょろ?

オリジナルを頑なに守り続けて時代を超越してしまうのか。転がる石のように走り続け変わり続け時代の流れを呼び込むのか。 佐賀ラーメンの明日はどっちだ?
Perfumeの「ナチュラルに恋して」の「ナチュラルに恋して ナチュラルに肩を寄せあって ナチュラルに愛して 何気ない 気持ちがいちばんのほんもの」って歌詞は、俺がみんなにこんな風に佐賀ラーメンに恋してほしいなって願望を、見事に言い表わしているんだ、ほんとに。

汁完後、丼の底に顕れる豚骨の髄の量と、その一杯のクオリティーは必ずしも正比例しない。その相関関係を導く何らかのアルゴリズムがないものかと、リピーターになるのは、なんとも楽しい。
いちげん。@佐賀市川副町大字西古賀のラーメンは、クラッシックなスタイルを保持しながらもモダンさも併せ持つ、ヒラギノ角ゴみたいな味わいである。佐賀ラーメンに特有の滋味哀愁なアイテムを維持しつつ、ガツンとパンチの効いたストロングさもある。

元ダレ主導のケバいラーメンだったり、過剰な味の足算がされたラーメンでは、味の均一化は図れるだろうが、面白味はない。あたかも四季の移り変わりを慈しむように、微妙な日々の変化を楽しめるのは、滋味哀愁な佐賀ラーメン全体に共通する特性なのだ。
ねぇ知ってた?ぢつはニャンコ先生は七辻屋のまんじゅうより、豚骨ラーメンが好きらしいよ。

豚骨ラーメンは、どんな名店であろうが、日々その表情を変える。場合によっては同一日の時間帯によっても。絶対に予知できない、辿り着くまで見ることの許されないサンクチュアリが、佐賀ラーメンにはあるのだ。ファーストフ ードのように、毎回均一な味を提供されるのは、ある意味退屈である。
※そんなこんなで、久々の「いちげん。」が驚愕的に旨くて、その様を言い表わす語彙を持ち合わせていないという事情にかんがみ、佐賀ラーメン bot(@saga_ramen)のテキストを埋め込んでみましたw
いちげん。 店舗データ
■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 (オーダーストップ14:45)
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45)
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日(祝日の場合は営業)
■駐車場
店舗前12台と店舗前道路対面10台
■UD
エントランス前には5センチほどの段差がある。狭い風除室&食券機が車椅子には鬼門。店内はテーブル席もあり、出入りだけが問題だが、アイドルならきめ細かいサービスを提供する店だけに、融通は利かせてくれるはず。ランチは禁煙で、子供のみならず、ピュアにラーメンを味わいたい大人にも嬉しい。
Posted by 今仁 at 04:51│Comments(0)
│ラ日報
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