2008年02月09日
心のミシュラン・・・ロマンスのビックヒッター・ラーメン第3回
北九州在住のブースカさんと佐賀在住の私がコラボって「心のミシュラン」というタイトルのもと、自分史の中のエポックメイキングなラーメンたちへの想いを綴っていきます。
昭和32年に開店したジャズバー・ロンドは、現在は佐賀市水ケ江にあるのだが、平成元年の移転前は佐賀市松原で営業していた。
私が始めてロンドを訪れたのは、二十歳ぐらいのことだろうか。松原の方のお店は一度改装をされているのだが、初回訪問時は改装前で「アンダーグランドな泥臭いジャズ喫茶」的空気が漂っていた。床は土間と呼ぶにふさわしいようなカンジだったので、雰囲気的には地下の隠れ家のような店であった。
ロンドは佐賀の地でジャズと酒(カクテルを含むあらゆるジャンルの酒が楽しめる)で、佐賀の文化の一部を形作ってきたといっても過言ではないようなお店なのである。
そんなロンドで飲んだくれていたある夜のこと、なぜかマスターとの会話の中身がラーメンになったことがあった。その会話の中でマスターが言うには「一休軒本店がこの店より少し前に開店したんだけど、昔はよく店を閉めた後に食べていたなぁ。今、最もその当時の味を伝えているのは成竜軒ですよ。」とのこと。
創業当時の一休軒本店のラーメンのスープは、現在よりいい意味で泥臭く獣臭が強かったそうである。その時代に店員として働いていたのが、現在の成竜軒@佐賀市高木瀬町大字長瀬(パチンコ店・ゴールドラッシュ高木瀬店駐車場内)の大将なんだそうである。一休軒本店で働いた後、駅前ラーメン・ビッグワンでも腕を振るわれ、その後に成竜軒を開店したといういきさつらしい。
その話を聞いた数日後に、初めて成竜軒のラーメンを食べに行った。パチンコ屋の駐車場のお店なんてと、眼中になかったのだが、食べてみてぶっ飛んだ。超絶な荒々しい出汁具合であった。豚骨ラーメンの極みとでも呼べるような。現在の一休軒本店は、たおやかで優しい口当たりなのだけど、それを繊細化ではなく矮小化だろうとあざ笑うかのようなラーメンだった。一休軒系ではお約束の羽釜での平アミでの麺揚げでなく、テボでの麺揚げだったのので、ちと心配げにラーメンを待っていたのたが杞憂だった。
大将はかなりの高齢のようなのだが、かくしゃくとしてラーメンを作られていた。噂では一休軒系のお店の中では、この大将に頭が上がる人はいないらしい。ストイックな頑なさで創業当時の一休軒の味を守り続けていることの意味と素晴らしさは、パチンコの合間に食事を摂る人には伝わらないのかもしれない。しかし、それがラーメンという食べ物のあるべき姿なのだろう。「たかがラーメン」でいいのである。その「たかが」の貴重さは、別離の時を迎え初めて気付くのであるが・・・。
成竜軒はパチンコ屋御用達のお店であるから、ラーメン以外のメニューも豊富です。お昼の混雑時を終えると、大将はお店からあがられていたようだが、今も元気でラーメンを作っていらっしゃるのだろうか?最近は食べていないので近況が定かではないのだが。
そんなお店の条件具合だから、初回のラーメンの感動をひっくり返すような、乳化しすぎの出汁の日もありました。しかし、あの一休軒の源流の味を数度経験すると、何度裏切られようと距離的条件がよければハードローテしたくなるお店なのである。
ちなみに現在は、息子さんが佐賀市大財で支店も営業されている。深夜4時まで営業されている夜専の店なので、飲みの〆には重宝なのである。
■第1回(一休軒本店)
■第2回(再来軒)
♪その頃もぼくらを支えてたのは
やはり このラーメンだった♪
昭和32年に開店したジャズバー・ロンドは、現在は佐賀市水ケ江にあるのだが、平成元年の移転前は佐賀市松原で営業していた。
私が始めてロンドを訪れたのは、二十歳ぐらいのことだろうか。松原の方のお店は一度改装をされているのだが、初回訪問時は改装前で「アンダーグランドな泥臭いジャズ喫茶」的空気が漂っていた。床は土間と呼ぶにふさわしいようなカンジだったので、雰囲気的には地下の隠れ家のような店であった。
ロンドは佐賀の地でジャズと酒(カクテルを含むあらゆるジャンルの酒が楽しめる)で、佐賀の文化の一部を形作ってきたといっても過言ではないようなお店なのである。
そんなロンドで飲んだくれていたある夜のこと、なぜかマスターとの会話の中身がラーメンになったことがあった。その会話の中でマスターが言うには「一休軒本店がこの店より少し前に開店したんだけど、昔はよく店を閉めた後に食べていたなぁ。今、最もその当時の味を伝えているのは成竜軒ですよ。」とのこと。
創業当時の一休軒本店のラーメンのスープは、現在よりいい意味で泥臭く獣臭が強かったそうである。その時代に店員として働いていたのが、現在の成竜軒@佐賀市高木瀬町大字長瀬(パチンコ店・ゴールドラッシュ高木瀬店駐車場内)の大将なんだそうである。一休軒本店で働いた後、駅前ラーメン・ビッグワンでも腕を振るわれ、その後に成竜軒を開店したといういきさつらしい。
その話を聞いた数日後に、初めて成竜軒のラーメンを食べに行った。パチンコ屋の駐車場のお店なんてと、眼中になかったのだが、食べてみてぶっ飛んだ。超絶な荒々しい出汁具合であった。豚骨ラーメンの極みとでも呼べるような。現在の一休軒本店は、たおやかで優しい口当たりなのだけど、それを繊細化ではなく矮小化だろうとあざ笑うかのようなラーメンだった。一休軒系ではお約束の羽釜での平アミでの麺揚げでなく、テボでの麺揚げだったのので、ちと心配げにラーメンを待っていたのたが杞憂だった。
大将はかなりの高齢のようなのだが、かくしゃくとしてラーメンを作られていた。噂では一休軒系のお店の中では、この大将に頭が上がる人はいないらしい。ストイックな頑なさで創業当時の一休軒の味を守り続けていることの意味と素晴らしさは、パチンコの合間に食事を摂る人には伝わらないのかもしれない。しかし、それがラーメンという食べ物のあるべき姿なのだろう。「たかがラーメン」でいいのである。その「たかが」の貴重さは、別離の時を迎え初めて気付くのであるが・・・。
成竜軒はパチンコ屋御用達のお店であるから、ラーメン以外のメニューも豊富です。お昼の混雑時を終えると、大将はお店からあがられていたようだが、今も元気でラーメンを作っていらっしゃるのだろうか?最近は食べていないので近況が定かではないのだが。
そんなお店の条件具合だから、初回のラーメンの感動をひっくり返すような、乳化しすぎの出汁の日もありました。しかし、あの一休軒の源流の味を数度経験すると、何度裏切られようと距離的条件がよければハードローテしたくなるお店なのである。
ちなみに現在は、息子さんが佐賀市大財で支店も営業されている。深夜4時まで営業されている夜専の店なので、飲みの〆には重宝なのである。
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■第2回(再来軒)
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Posted by 今仁 at 23:59│Comments(2)
│心のミシュラン
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プレッシャーが・・・・・(爆)
心のミシュラン・・・酔っ払いおやじの戯言 第3回【ブースカの本日の麺です。】at 2008年02月11日 22:11
ブログ界にあふれるラーメンブログとラーメン記事の中から気になったり面白かったものをピックアップしてお届けする本日のメモ。
んー、3連休なのにどこにも行けない…
ということで...
んー、3連休なのにどこにも行けない…
ということで...
08年02月11日付 本日のメモ【ラーメン大好き小○さん (1ヶ月で100軒制覇に挑戦したブログ!!)】at 2008年02月11日 22:20
この記事へのコメント
わ、タイトル(笑)!!!
Posted by 小○さん at 2008年02月11日 16:04
リクエスト(!?)にお応えしました(笑)!!!
Posted by 今仁
at 2008年02月11日 16:50

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