佐賀×○（さがばってん、まる）

前エントリーで、「佐賀ラーメン美登里(みどり)＠東京都台東区浅草」がテレビ朝日の「お願い！ランキング」で紹介されたと書いたのだが、一昨日の５日・土曜日にはTBSの「王様のブランチ」でも紹介され、ツイッターの情報によると行列が出来たり、ネタ切れで途中閉店という状態になったのだとか。

いよいよ、来ますか佐賀ラーメン!?

麺を供給している畑瀬食品（創業は昭和２２年とされているが、昭和２４年かも??）も、嬉しい悲鳴状態なのかしらん・・・・。

で、畑瀬食品は古川佐賀県知事とつながりがありそうなんで、KARAのメンバーのジヨンが初めて覚えた日本語が「佐賀牛」だったんで、「銀座の佐賀牛の店に招待」したみたいに、なんか「佐賀県」としても絡んで佐賀ラーメンを盛り上げてほしいものだと妄想したりするわけである。

ほんでもって、王様のブランチでは、「白濁系とんこつラーメンのルーツといわれている佐賀ラーメン」と紹介されていたらしいのだが、発祥店の一つである三九@久留米の創業者兄弟の弟さんのお店である三九軒が以前佐賀にあったり、三九を創業者兄弟から譲り受けたのち、九州各地への白濁豚骨の伝播のきっかけを作った四ケ所さんの三九中華そば専門店が佐賀に現存しているんで、ご愛嬌ということで許すw

原達郎氏が書いた「九州ラーメン物語」によると、白濁豚骨スープは、博多と久留米で同時多発的に発生したとされている。

昭和２１年には博多の「赤のれん」が、アイヌ料理を源流とする白濁豚骨スープを中国人から教えられ、昭和２２年には久留米の「三九」が、清湯スープを作るつもりが煮立てすぎて白湯スープになったことから、それぞれ白濁豚骨スープが生まれたとしているのだ。（※1）

ちなみに同書は、四ケ所さんの話として、『以前、「佐賀ラーメン」を名乗ってみたこともあったが、残念ながらそのネーミングが定着することはなかった』（※2）との大変気になる内容があったり、日本ではじめての製麺機を作った真崎照郷が佐賀郡巨勢村牛島（現佐賀市巨勢町）出身だった』（※3）との大変ワクワクする内容もあったりで、なかなかの良書です。


そんなこんなで、「みどり」という言葉にはほろ苦い凄春のおもひでがあったりするのだが、なんとか早めに実食してみたいものである。




白濁豚骨スープの発祥に関する参考過去ログ

■白濁豚骨ラーメンの起源
■心のミシュラン外伝１「佐賀ラーメン慕情」（三九軒についてのテキスト）
■三九中華そば専門店＠佐賀市中の小路　


（※1）原達郎『九州ラーメン物語』九州ラーメン研究会、1998年、20頁-30頁。
（※2）同上、33頁
（※3）同上、55頁-57頁


（トップ画像は三九中華そば専門店のラーメン）



※20110508追記
関連エントリー「さがさなければ「佐賀のラーメン年表」はない」

※20111128追記
関連エントリー「佐賀ラーメン年表ver．1．2」

「昭和２１年には博多の「赤のれん」が、アイヌ料理を源流とする白濁豚骨スープを・・・」と、上記『九州ラーメン物語』から引用もしていたが、その続編である、「原達郎『久留米ラーメン物語』九州ラーメン研究会､1999」では、昭和２１年ではなく昭和２３年頃の事だと修正されている。