2008年03月19日
霊感と情感のあいだ

「トップガン」のオリジナルカクテル「Top Gun」
小西真奈美がボケた。
「熊のような足と、熊のような胴体と、熊のような頭が見えます」
ユースケ・サンタマリアがツッコンだ。
「それは完全に熊だろ」
日曜日の朝のことである。俺は布団の中でDVDレコーダーに自動録画された番組を、二日酔いのじゅくじゅくとした頭のままでチェックしていた。
映画「UDON」の主人公二人が出会うのは香川の山奥で、熊とも同時に出会ってしまうのだった。
「ラーメン・うどん・そば・麺」をキーワードとして自動録画登録をしているので、昨日の土曜に地上波で放送された「UDON」が録画されていたのだった。
そのシーンを眺めながら、昨日の夜、正確に言えば今日の明け方に飲み屋で聞いた熊の話を思い出した。
なんでもそのお店の男性従業員は、九州では絶滅したと言われている熊を、何年か前に佐賀の山奥で目撃したそうなのである。その山奥で徹夜の現場作業をしていて、朝方にガサゴソという音がする先を見てみると、コンビニ弁当の殻を「熊のような足と、熊のような胴体と、熊のような頭」をした動物が物色していたらしい。
朝方まで起きていた職人の棟梁とともに二人で目撃したらしいのだが、誰一人として「そいは完全に熊ばい」というツッコミはしてくれなかったそうである。それからしばらくして、福岡での「熊を目撃」というニュースがテレビで流れて、周りは初めて二人はボケてはいなかったんだなという雰囲気になったそうなのだが・・・。
朝から何故に「熊」が頭の中を占領しているんだとゴチながら、俺は布団から抜け出しコンビニに出かけた。ニッカンを買うためにだ。というのも、昨日の土曜日に阪神競馬場ののメインで、結構オイシイ3連単の馬券をゲットしたので二匹目のどじょうを狙おうという魂胆だったのである。
土曜日のそのレースはハンデ戦で、馬柱を眺め続けてもナンのインプレッションもパッションも湧き上がったこなかった。ならばと、義務的あるいは事務的に「ハズレ馬券」を生産しようと、最近よく飲みに行く「トップガン」がらみのマヤノトップガン産駒とマイフェバリットホースであったステイゴールドの産駒の馬を軸にした3連単マルチ流し馬券を携帯電話で投票したのであった。
すると、これがまさかの大当たり。久々の「えくすたしぃ」をカンジたのであるよ、俺は。
そんなイメージを引きずりながら、日曜開催の3競馬場のメインレースの馬柱を眺めてみると、これまた昨日と同じような状態に陥った。全然、軸にしたい馬が見つからない。うーん、と唸りながら眺め続けていると阪神のメインレースで気になる馬を見つけた。昨日お世話になったステイゴールド産駒が出走しているのである。
ここで閃いた。今日の朝から私の頭の中は「熊づくし」。現役時代のステイゴールドといえば、なんと言っても主戦騎手は熊沢だ。なれば話は早い。今日もこの馬で狙えばいいわけである。さすがに昨日お世話になったもう一頭のマヤノトップガン産駒は出走していないけれど、アンカツが騎乗する、マヤノトップガンの父であるブライアンズタイムの産駒が出走するではないか!!この2頭を軸にして3連単のマルチを流しで広く買えば、かなりの高配当が見込まれるのではないか!?
既に馬券が当たったような錯覚に陥っていた俺に、自分の中の理性が語りかけてきた。
「おいおい、その買目って、典型的なハズレ馬券オヤジの思い込みだぞ」
霊感と情感を押しのけて、俺の頭の中は冷静が支配した。うまい話がそうそう落ちているわけはない。ここは人気の福永と藤田を軸にして流すことにした。
がははっ、俺って大人だな。夢を駆けるシーンと現実を追うシーンの見極めがちゃんと出来てるし。やはりだてに歳は重ねていないわけだ。
阪神のメインレースは、15時45分に予定通り発走となった。
1着は池添が騎乗した11番人気のステイゴールド産駒・マイネレーツェル。2着はアンカツが騎乗する7番人気のブライアンズタイム産駒・ベストオブミー 。3着は小牧太が騎乗した4番人気のフレンチデピュティ産駒・レジネッタ。 3連単は461,660円。
逃げた「熊」は大きい・・・・。

「阪神と競馬とラーメンが好きなマスター」と「熊のような動物を目撃した男」がいるのは「BRATTO」
Posted by 今仁 at 00:08│Comments(0)
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