2012年08月12日
佐賀へ帰ってきたあなたへ(帰郷時に食べたい三杯)
ツイッターのアカウント「佐賀ラーメン bot」@saga_ramenにて、地味哀愁な佐賀ラーメンの良さを世界中に発信しているワタクシなわけですが、初訪問のラ店で「硬」とか「バリ硬」とかと、某地方新聞社系のポスティング情報誌のステキな人生相談の回答者のように、自身には一点の誤りもないかのごとく無邪気にオーダー出来る方々には、多分分かっていただけないだろうなと思ってもみたりする昨今、ロンドンオリンピックも終わり近づき、寂寞感を感じながらも、睡眠不足がやっと解消されるぞと安堵感もありつつ、何のためらいもなく今年もお盆がやってくるわけです。

幸陽閣 外観
そんなこんなで、佐賀に久々に帰郷する方々に向けて、年末年始版「佐賀に帰ってくるあなたへ」に続き、お盆版「佐賀へ帰ってきたあなたへ」をアップしたりするわけです。
まず一杯目は、前回も紹介した幸陽閣である。
つい最近、7月23日から8月6日まで長期休業をされており、高齢の店主ご夫婦の体調も気になるところだったりするところで、今回食べられる可能性があるのなら、絶対に食べておきたいお店なのである。
佐賀ラーメンを「滋味哀愁」というフレーズで表現することの多いワタクシですが、ぢつは幸陽閣およびその前身である幸陽軒のラーメンは、「滋味哀愁」でなく、超ストロングである。
一休軒本店出身なのに、何故にこのようなラーメンに辿り着いたのかは謎が多いが、能書きもなくひたすら旨いので迷わず一心不乱に食らえばいい、現在の佐賀の最強ラーメンなのである。
本来は月曜日が定休日であるが、13日の月曜日は営業し、15日の水曜日が代替え店休日である。
なお、店舗外壁に取り付けられた看板には「焼肉」の文字は残っているが、現在はラーメンのみで営業されているので、ご注意を(笑)
で、二杯目は三九中華そば専門店である。
白濁豚骨界の生きる伝説である、四ケ所日出光さんのお店である。その伝説は、尾ひれが付いて何処までが真実なのか判然としないが、九州での白濁豚骨ラーメンの伝播に大きく寄与したのは間違いないところだろう。
その店主と連れ合いさんの姿を最近は厨房内で見かけない。娘さんがお一人で営業されているのだ。
一つの歴史の終焉も近いのかもしれない・・・。
佐賀ラーメンのルーツであると思われる「元祖久留米ラーメン」の、豚頭のみでとる五臓六腑に浸潤していく滋味スープと素朴で旨い中細ストレート自家製麺のコラボに、今夏に是非とも「旨い」と一言、心の中で言祝いで欲しいものだ。
不定休のお店であるが、13日~15日は営業される。
最後の三杯目は、ニューカマーであるLAMP(ランプ)である。
最近、佐賀市内では佐賀ラーメンと呼べる新店のオープンはとんとない。そのかわり、否豚骨の美味しい店が二店開店した。
「麺物語 はなぶさ」と「LAMP(ランプ)」なのだが、残念ながら「麺物語 はなぶさ」はお盆は営業されないようなので、「LAMP(ランプ)」の方を紹介しておくこととしよう。
佐賀市松原二丁目で「えくぼ家」という居酒屋を経営されておられるお方が、つい最近開店されたお店であるが、コラーゲンラーメンと名付けられたラーメンは醤油系である。
豚足、鶏ガラ、丸鶏、もみじ、野菜等から取られる旨味溢れる出汁と、大砲ラーメン麺工房製の低加水細ちぢれの麺の相性は、初めて食べた時は違和感があったが、何回も食べた現在は、なかなかだと感じてきた。
ラーメン店での修行経験がなくても、「出来る人は出来るんだな」「やっぱ料理ってセンスだな」と思わせる、佐賀出身者に同行されて帰佐される、非豚骨文化圏出身のご家族の方にも、楽しんでいただける一杯なのだ。
お盆の期間も営業されるので、ぜひお試しいただきたい。
■追記
前回紹介し、今回は割愛した二軒も、もちろん良店なので、簡単に紹介しておく。
「ラーメン もとむら」
水曜日が定休日であるが、15日・水曜日は営業。このお店で修行した「いちげん。」も同形態の営業。一休軒系の究極型の二店であるが、それぞれが異なるベクトルの味を持っており、食べ比べるのも妙味あり。
「精養軒」
お盆期間もレギュラー営業なので、14日の火曜日がお休み。このお店のインスパイヤ店が浅草にある(屋号は佐賀ラーメン 美登里)ので、東京にお住いの方は、食べ比べをお試しください。
Posted by 今仁 at 19:25│Comments(0)
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